三国志

三国志(後漢末から呉の滅亡280年まで)に関わる四字熟語などの意味・使い方、語源・由来などをわかりやすく紹介します。

三国時代とは、中国の歴史における時代区分の一つで、魏、蜀、呉の三国が鼎立した時代を指します。一般的には、後漢が滅んだ220年から、西晋が呉を滅亡し中国を統一した280年までの約60年間を指します。蜀は263年に魏によって滅びました。

蜀(221~263年)

関連人物 四字熟語 概要
劉備・関羽・張飛 桃園結義 義兄弟の契りを交わした故事
劉備・孔融・袁術 冢中枯骨 孔融が袁術を斬り捨てた痛烈な言葉
劉備・諸葛亮 水魚之交 劉備と諸葛亮の切っても切れない親密な関係
劉備・諸葛亮 三顧之礼 劉備が諸葛亮を三度訪ねて誠意を示した逸話
劉備 髀肉之嘆 劉備が活躍の場を得られず嘆いた故事
諸葛亮・龐統 臥竜鳳雛 世に知られぬ傑出した人物を指し、諸葛亮と龐統を例えた言葉
諸葛亮・孟獲 七縦七擒 諸葛亮が南蛮王・孟獲を七度捕えて七度許した故事
諸葛亮・馬謖 泣斬馬謖 諸葛亮が愛弟子・馬謖を涙ながらに斬った非情な決断を伝える
諸葛亮・孫権 車載斗量 諸葛亮が呉の皇帝・孫権に、江東には優れた人材が豊富であるとたたえた言葉
諸葛亮 危急存亡 諸葛亮が国家や組織の命運を左右する重大な局面を指して使った言葉
諸葛亮 性行淑均 諸葛亮が説いた、徳を備え心と行動が調和する人間像を表す言葉
諸葛亮 群疑満腹 諸葛亮が、信義をもって人を懐柔しなければ疑念が蔓延し、事が成し難くなると訴えた言葉
諸葛亮 鞠躬尽瘁 諸葛亮が、死ぬその時まで国家のために全力を尽くす決意を示した言葉
諸葛亮 竜驤虎視 諸葛亮の壮志を示す語で、竜のように躍進し、虎のように睨みをきかせて天下を睥睨する様子を表す
関羽・呂布 孤軍奮闘 味方のいない戦場で奮戦した姿
関羽・呂蒙 昼夜兼行 呂蒙が関羽を討つために、昼夜を問わず軍を進めたことに由来
関羽・華佗 言笑自若 骨を削る治療中でも笑みを絶やさなかった関羽の胆力。冷静沈着さの象徴
馬良 白眉最良 秀才の誉れ高い五人兄弟で、最も優れた才能を持つ馬良。その眉には白い毛が生えていた

魏(220~265年)・西晋(265~316年※)

※三国時代は、呉の滅亡の280年まで。

関連人物 四字熟語 概要
曹操 望梅止渇 兵士の士気を高めた曹操の巧みな心理術
曹操 老驥伏櫪 老いてなお志を失わない曹操の気概が表れた詩句
孔融・袁術・劉備 冢中枯骨 孔融が袁術を斬り捨てた痛烈な言葉
孔融・曹操 浮雲翳日 曹操によって処刑された孔融の悲運。賢者の光が一時の権力に覆われた哀しい象徴。
楊脩・曹操 黄絹幼婦 曹操の謎かけを俊才・楊脩が見事に解き明かした故事
徐邈・曹操 清聖濁賢 曹操の禁酒令に背いた徐邈に対し、曹操が寛容さを見せた際の評価語
賈詡 抽薪止沸 「薪を抜き沸(たぎり)を止める」賈詡の根を断つ勇気と冷静な観察力
孫礼 浮石沈木 孫礼の賢臣としての登用を語る中で、浮かぶべき者が沈み、沈むべき者が浮かぶ人材評価の逆転を嘆いた語句
曹植 子建八斗 曹植の文才を「八斗の才」と称えた逸話
曹植 七歩之才 七歩の間に詩を完成させた曹植の驚異的な即興力
曹植・曹丕 煮豆燃萁 兄弟の争いを詠んだ曹植の切なる詩の一節
曹植・温庭筠 七歩八叉 曹植の七歩詩と、唐代詩人・温庭筠が腕を八度組む間に八韻の詩を作ったという逸話
曹植・曹彪 鶴立企佇 皇位をめぐる曹丕との軋轢に心を痛めながらも、弟・曹彪との再会を願う曹植の慕情が込められた表現
曹植 明眸皓歯 曹植の叶わぬ愛と甄氏への追慕──洛水に咲く幻影の微笑
杜預 破竹之勢 杜預が晋軍の進軍継続を主張した軍議で用いた比喩から生まれた、止められぬ勢いを意味する故事成語
杜預 一字褒貶 杜預と春秋筆法に見る一文字で示す人物評価の奥義
阮籍 阮籍青眼 好意を抱く人物には青眼を向け、軽蔑する人物には白眼を向けたとする阮籍の故事

呉(222~280年)

関連人物 四字熟語 概要
孫権・諸葛亮 車載斗量 諸葛亮が呉の皇帝・孫権に、江東には優れた人材が豊富であるとたたえた言葉
張昭・孫権 開門揖盗 孫策の死後、政務を怠る孫権に張昭が放った忠言に由来。「門を開き盗を揖する」に見立てた警句
張昭・孫権 攀竜附驥 張昭が賢君孫権に仕える姿から、優れた人物に従うことの意義を説いた語
周瑜・黄蓋・龐統 苦肉之計 周瑜と黄蓋が仕掛けた奇策。自らを犠牲にして敵を欺いた戦略
呂蒙 読書百遍 呂蒙が孫権の勧めで学問に励み、武勇だけでなく知略を身につけた逸話
呂蒙・魯粛 呉下阿蒙 呂蒙が大きく成長し、魯粛に「もはや呉下の阿蒙ではない」と称賛された故事
呂蒙・魯粛 括目相待 呂蒙の成長に驚嘆した魯粛に対して、呂蒙が「士は三日も会わなければ、目をこらして見直すべきだ」と語った故事に由来
呂蒙・関羽 昼夜兼行 呂蒙が関羽を討つために、昼夜を問わず軍を進めたことに由来
周魴・陸遜 百挙百捷 呉の知将・周魴が敵将を謀略で翻弄し、百戦百勝の活躍を見せた故事
諸葛恪・孫権 藍田生玉 孫権が諸葛恪の才能を称えた語で、優秀な後継を生む家系のたとえ
陸凱 三者鼎立 呉の重臣・陸凱が過去の三国均衡を理想とし、戦略的に提言した故事成語
曹不興 落筆点蠅 呉の宮廷画家・曹不興が機転を利かせて筆の汚れをハエに変えた逸話

その他(後漢末期の群雄)

関連人物 四字熟語 概要
呂布・関羽 孤軍奮闘 呂布が群雄割拠の中で孤立しつつも奮戦した姿を表した語。後漢末の武将の孤高の戦いを象徴
袁術・孔融・劉備 冢中枯骨 孔融が袁術を斬り捨てた痛烈な言葉
袁術 飛鷹走狗 好んで狩猟を楽しむさま。袁術の放縦さと対比される、権力者の奢侈の象徴
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一字褒貶|杜預が遺した「一語の賛否」に宿る春秋筆法の神髄

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明眸皓歯──甄氏への秘めた愛が生んだ、美神の化身

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冢中枯骨|孔融が袁術を斬り捨てた痛烈な言葉とは?

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抽薪止沸|賈詡が火中から救った後漢末の知略

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破竹之勢|杜預が南征で示した止めがたい攻勢の比喩

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竜驤虎視|威風堂々たる気迫と天下を睥睨する戦略眼

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鶴のように立ち、ひたすら待つ心──鶴立企佇の由来と意味を紐解く

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清聖濁賢|時代に応じて処世を変えた魏の賢臣・徐邈の哲学

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浮石沈木|孫礼が嘆いた、道理が沈む乱世の諷刺

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浮雲翳日:正義を覆う悪の象徴

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飛鷹走狗|後漢末の風潮を映す狩猟の四字熟語

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三者鼎立|陸凱が理想とした三国均衡の再構築と呉の生存戦略

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落筆点蠅|曹不興が魅せた画家の逆転美学

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百挙百捷|呉の智将・周魴の策略が生んだ連戦連勝の語源

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攀竜附驥|才ある者にすがり飛躍せよ

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開門揖盗|張昭が諫めた孫権の愚行に由来する故事成語

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昼夜兼行|呂蒙の奇襲と戦略が生んだ四字熟語

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阮籍青眼とは?意味・語源・使い方をわかりやすく解説

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車載斗量 ── 三国志・諸葛亮が語った数の多さを表す四字熟語

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鞠躬尽瘁──忠臣・諸葛亮に学ぶ国家への献身