危急存亡の意味と由来|諸葛亮が訴えた国家の存亡をかけた局面とは

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国家や組織が直面する「運命の岐路」。そのような切迫した場面に使われるのが、「危急存亡(ききゅうそんぼう)」という四字熟語です。

三国志の中でもとりわけ重要な場面で、諸葛亮が劉禅に対して放った言葉に由来するこの語句は、現代においても重要な局面での判断や行動の象徴として使われています。

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危急存亡の意味

危急存亡(ききゅうそんぼう)とは、「極めて危険な状態にあり、存続できるかどうかの瀬戸際」を意味する四字熟語です。

  • 「危急」は「非常に差し迫った状況」を、
  • 「存亡」は「生き残るか滅びるか」という運命を表します。

つまり、この言葉が使われる場面は、組織・国家・個人を問わず、「今、この判断が未来を決める」という重要局面なのです。

「危急存亡の秋(とき)」という形で用いられることもあります。

危急存亡の語源・由来|命運をかける決断

「危急存亡」という言葉は、諸葛亮蜀の皇帝・劉禅に宛てて提出した『前出師表』に記されています。建興五年(西暦227年)、北伐を決意した諸葛亮が、自らの忠誠と覚悟を示すために上奏した文書です。

当時、漢王朝はすでに魏によって簒奪され、天下は魏・呉・蜀の三国に分かれていました。劉備は漢室の正統を掲げて蜀を建国しましたが、夷陵の戦いで呉に敗れ、223年に白帝城で崩御。

その遺志を継いだ諸葛亮は、「漢室再興」という大義名分を掲げながらも、現実には魏の強大な軍事力と、蜀の国力の衰えに強い危機感を抱いていました。

このまま手をこまねいていては、いずれ蜀は魏に滅ぼされる。そうした情勢判断のもと、諸葛亮は国家の命運をかけて北伐に踏み切ります。その決意の中で用いられたのが「危急存亡之秋」、すなわち国家の存続か滅亡かを左右する重大な時期であるという、強烈な危機意識の表明でした。

原文:
先帝創業未半而中道崩殂 今天下三分 益州疲弊
此誠危急存亡之秋

書き下し文:
先帝、創業未だ半ばならずして中道に崩殂し、今、天下三分し、益州疲弊す。
此れ誠に危急存亡の秋なり。

訳文:
先帝(劉備)は事業の途中で崩御され、今や天下は三分され、益州(蜀)は疲弊しています。
まさに今は、国家の存亡がかかった重大な局面です。

危急存亡の使い方と例文

「危急存亡」は、組織や国家の生死を左右する重大局面において用いられる表現です。単なる困難な状況ではなく、「この決断によって生き残るか滅びるかが決まる」という極めて切迫した状況を指します。

  • この提案が否決されれば、我が社の危急存亡に関わる。
  • 国民は、国家の危急存亡の危機に直面していることを自覚すべきだ。
  • プロジェクトの失敗はチーム全体の危急存亡に直結するため、慎重な対応が求められる。

諸葛亮に関連する四字熟語

諸葛亮は、三国志に登場する蜀の名軍師であり、知略と誠実さをもって国家の再興に尽力しました。彼にまつわる数々の逸話から、多くの四字熟語が生まれています。

危急存亡の類義語・対義語

類義語

語句 意味
一触即発(いっしょくそくはつ) すぐにでも爆発しそうな、極めて緊迫した状態
生死存亡(せいしそんぼう) 生きるか死ぬか、存続するか滅びるかの瀬戸際

対義語

語句 意味
泰然自若(たいぜんじじゃく) 非常時でも落ち着いていて動じないこと
安穏無事(あんのんぶじ) 物事が平穏で危険がないこと

危急存亡の英語表記と意味

英語表記 意味
life-or-death crisis 生死を分ける重大な危機
critical moment of survival 存続できるか滅びるかの瀬戸際

危急存亡のまとめ

「危急存亡」とは、存続か滅亡かを決する重大な局面を意味する四字熟語です。その出典は、三国志の名軍師・諸葛亮が劉禅に宛てた『前出師表』にあります。

国家の未来を憂い、覚悟を持って行動を促したこの言葉は、現代においても重大な局面に臨む際の心構えを示す表現として用いられています。歴史的背景を踏まえたこの熟語の意味を、ぜひ日常にも活かしていきましょう。

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