
「野次馬が事故現場にぐんしゅうした」「事故現場にはぐんしゅうができた」──この2つの「ぐんしゅう」は、「群集」と「群衆」どちらで書くのでしょうか。
「群集」と「群衆」は似た意味を持つ言葉ですが、使い方には違いがあります。
💡 結論
- 群集: 集まること・集まった集団(「群集する」とも使う)
- 群衆: 集まった大勢の人々を表す
| 言葉 | 意味 | 特徴 |
|---|---|---|
| 群集 | 集まること・集まった集団 | 「群集する」とも使う。人以外にも使われる。 |
| 群衆 | 集まった大勢の人々 | 人だけに使う。 |
なお、「群集」と「群衆」は、名詞としてはどちらも「集まった人々」を表すことがあり、意味が重なる場合があります。この記事では、実際の使われ方の違いを中心に解説します。
「群集」とは?意味と使い方
「群集」とは、人などが群がり集まること、または群がり集まった集団を意味します。
「集」という漢字には「集まる」という意味があります。そのため、「群集」は「群集する」のように、集まる動作を表すこともできます。
一般には人について使われますが、生態学では人以外にも使われます。

「群集」の使い方例
- 事故現場に多くの野次馬が群集した。
- 駅前には人々が群集している。
- イベント会場では群集整理が行われた。
- 群集心理によって冷静な判断を失うことがある。
- この湿原には、多様な生物群集が見られる。
「群衆」とは?意味と使い方
「群衆」とは、一か所に集まった大勢の人々を意味します。
「衆」には「多くの人」という意味があります。そのため、「群衆」は群がり集まった人々を表す言葉として使われます。また、「群集する」とはいいますが、「群衆する」とはいいません。
つまり、「群集」が集まることを表すのに対し、「群衆」は集まった人々を表す言葉です。

「群衆」の使い方例
- 駅前は群衆で身動きが取れなかった。
- 優勝が決まると、群衆から歓声が上がった。
- 警察は群衆を誘導した。
- 演説を聞こうと群衆が広場を埋め尽くした。
- 彼は群衆に紛れて姿を消した。
「群集」と「群衆」の使い分け
「群集」と「群衆」は、どちらも大勢の人が集まった様子を表せます。違いは、集まることに注目するか、集まった人々に注目するかです。
| 表現 | 適した表記 | 理由 |
|---|---|---|
| 人々が広場にぐんしゅうする | 群集する | 人が集まる動作を表すため |
| ぐんしゅう心理 | 群集心理 | 集団の状態を表す用語のため |
| ぐんしゅうが歓声を上げる | 群衆 | 集まった人々を表すため |
| ぐんしゅうに紛れる | 群衆 | 大勢の人々の中という意味になるため |
| 生物ぐんしゅう | 生物群集 | 人以外の集まりにも使うため |
なぜ「群集心理」と言うの?
「群集心理」とは、大勢の人が集まったことで生じる心理状態を表す言葉です。ここで注目しているのは、一人ひとりではなく、人が集団になった状態です。
つまり、「群衆」ではなく、
- 群集心理
- 群集行動
- 群集整理
のように、「群集」が使われます。
「群集」は人以外にも使う
「群衆」は人だけを表す言葉ですが、「群集」は人以外にも使われます。
例えば、生態学では
- 生物群集
- 植物群集
のように、一定の地域で生活する生物や植物の集まりを「群集」といいます。
迷ったらこう覚える
- 群集:「群集する」と言える
- 群衆: 集まった人々を表す
「集」は集まること、「衆」は多くの人と覚えると迷いません。「群集する」と言えることを思い出すと、さらに迷いません。
また、「群衆」は人だけに使いますが、「群集」は生物など人以外の集まりにも使われます。
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