
「資料をいただく」「賞状をいただく」「ご意見をいただく」──この「いただく」は、漢字で書くと「頂く」と「戴く」のどちらが正しいのでしょうか。
実は、この二つは意味がまったく異なるわけではありません。しかし、常用漢字表や公用文、新聞などでは使い分けの考え方があります。
◆ 結論
- 頂く: 動詞として「もらう」「食べる・飲む」を表す一般的な表記。
- 戴く: 感謝や敬意を強調したいときに使われる表記。
| 言葉 | 意味 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 頂く | 「もらう」「食べる・飲む」の謙譲語。 | ビジネス文書、公用文、一般文章、メールなど |
| 戴く | ありがたく受ける気持ちを表す。頭上に載せる意味もある。 | 文学作品、礼状、感謝を強調したい文章など |
この記事では、「頂く」と「戴く」の違いと使い分けを、辞書の意味や具体例を交えながらわかりやすく解説します。
「頂く」とは?意味と使い方
「頂く」とは、「もらう」「食べる・飲む」の謙譲語です。
また、「ご確認いただく」「ご連絡いただく」のように補助動詞としても広く使われます。
公用文では、補助動詞として使う「いただく」は、ひらがなで表記することとされています。新聞などでも、この表記に準じるのが一般的です。

「頂く」の使い方例
- 部長から賞状を頂いた。
- 取引先から記念品を頂いた。
- 昼食を頂きます。
- ご確認いただきありがとうございます。
- ご返信いただけますと幸いです。
「戴く」とは?意味と使い方
「戴く」とは、ありがたく受ける気持ちを込めて「もらう」の意味を表す語です。
また、本来は頭の上に載せるという意味もあります。
現代では意味の違いはほとんどありませんが、「戴く」は感謝や敬意を強く表したい場面や、文学的な表現で用いられることがあります。

「戴く」の使い方例
- 恩師から色紙を戴いた。
- 校長先生から心温まる励ましの言葉を戴いた。
- 部長からお祝いの品を戴いた。
- 天皇陛下から勲章を戴いた。
- 心のこもった贈り物を戴いたことに深く感謝した。
「頂く」と「戴く」の使い分け

「頂く」と「戴く」は、どちらも「もらう」「食べる・飲む」の謙譲語として使われますが、現在では「頂く」が一般的な表記です。一方、「戴く」は、感謝や敬意を特に強調したい場面や、文学的な文章で見かけることがあります。
また、「ご確認いただく」「ご連絡いただく」のような補助動詞として使う場合は、ひらがなの「いただく」と表記するのが一般的です。
| 表現 | 一般的な表記 | 理由 |
|---|---|---|
| 賞状をいただく | 頂く | 「もらう」の謙譲語として一般的 |
| 食事をいただく | 頂く | 「食べる」の謙譲語 |
| ありがたくいただく | 戴くも使われる | 感謝の気持ちを強調したい場合 |
| ご確認いただく | いただく | 補助動詞はひらがなで表記するため |
| ご返信いただく | いただく | 補助動詞はひらがなで表記するため |
| 教えていただく | いただく | 補助動詞はひらがなで表記するため |
「いただく」は漢字?ひらがな?迷いやすい表記のポイント

「いただく」は、漢字で書くか、ひらがなで書くか迷うことが多い言葉です。
公用文では、補助動詞として使う場合は「いただく」とひらがなで表記することとされています。新聞やビジネス文書でも、この表記が広く用いられています。
- ご確認いただき、ありがとうございます。
- ご連絡いただけますと幸いです。
- ご参加いただき、誠にありがとうございました。
一方、「もらう」「食べる・飲む」という意味を持つ動詞として使う場合は、「頂く」と漢字で書くことができます。
「戴く」は誤りではありませんが、感謝や敬意を特に表したい場面や、格調高い文章で使われることが多く、日常では「頂く」や「いただく」のほうが一般的です。
迷ったらこう覚える
- 頂く:「もらう」「食べる・飲む」の意味を表す動詞
- 戴く: 感謝や敬意を強調したいときの表記
- いただく: 補助動詞として使う場合の一般的な表記
ビジネスメールなどで見かける「ご確認いただく」「ご返信いただく」は、補助動詞なのでひらがなで書くのが一般的です。
一方、「賞状を頂く」「昼食を頂く」のように、「もらう」「食べる」の意味を持つ動詞であれば、「頂く」と書くことができます。
「戴く」は感謝や敬意を強調したい場面や、やや格調高い文章で使われます。日常では、動詞は「頂く」、補助動詞は「いただく」と表記するのが一般的です。
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