「趣向を凝らす」とは?「嗜好を凝らす」は誤用なのか解説

誤用しやすい慣用句
記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク


趣向を凝らした展示会」、「趣向を凝らした料理」という表現はよく見かけます。ところが、「嗜好を凝らす」と書いてしまう人も少なくありません。

実はこの二つは同じ「しゅこう」と読むものの、意味はまったく異なります。

この記事では「趣向を凝らす」の意味や使い方、そして誤用されやすい「嗜好を凝らす」との違いを分かりやすく解説します。

スポンサーリンク

趣向を凝らすとは?意味と語源

「趣向を凝らす(しゅこうをこらす)」とは、物事に特別な工夫を加えて、より魅力的に演出することを意味します。
語源: 「趣向」はもともと「趣(おもむき)」と「向(むき)」という漢字の組み合わせで、ある方向に向けた意図や計画を意味します。そこから「趣向を凝らす」は、より工夫を重ねて計画や演出を作り込むという意味で使われるようになりました。

「趣向」と「嗜好」は何が違う?

「趣向」と「嗜好」は同じ読み方(しゅこう)ですが、意味はまったく異なります。

語句 意味
趣向 工夫・アイディア・演出など、物事の仕組みや内容に施す工夫
嗜好 個人の好みや好き嫌いを指す言葉
例:
「和風の趣向を凝らす」:デザインや演出に和風の工夫を盛り込むこと。
「甘党の嗜好」:甘いものが好きな個人の好み。

なぜ「嗜好を凝らす」は誤用なのか

「嗜好を凝らす」という言い回しは、一見正しそうに見えますが、これは誤用です。「嗜好」はあくまで「好み」の意味であり、それに工夫を加えるという使い方は日本語として適切ではありません。

✕ 誤用例:「彼はお酒の嗜好を凝らしている」
→この場合は「彼はお酒の趣向を凝らしている」が正解です。

 

間違いやすい理由は、両方とも「しゅこう」と読むためです。特に文章にするときはしっかりと使い分けましょう。

趣向を凝らすの使い方【例文付き】

「趣向を凝らす」は、イベント・演出・料理など、何かに特別な工夫を加える場面で使います。

  • 妻は子どもの誕生日会で、宝探しゲームを取り入れるなど趣向を凝らしていた
  • 新商品の発表会では、体験型ブースを設けるなど趣向を凝らした企画が好評だった。
  • 最近の動画投稿者は、視聴者を飽きさせないよう趣向を凝らした編集を行っている。
  • 織田信長は安土城の豪華な装飾に趣向を凝らし、権威を示したといわれる。

「趣向を凝らす」の意味と使い方のまとめ

「趣向を凝らす」は、アイディアや演出に特別な工夫を加えることを意味する慣用句で、似た読み方の「嗜好」とは意味が異なります。

「趣向」は工夫や演出、「嗜好」は個人の好みを表します。同じ読み方でも意味は大きく異なるため、文章を書く際は特に注意したい言葉です。

◆この記事について
当サイトでは、誤用しやすい語句・慣用句や四字熟語を中心に400本以上の記事を執筆しています。意味や用法は複数の辞書資料を確認のうえ掲載しています。

あわせて読みたい誤用されやすい慣用句・語句

  • 正鵠を射る|「正鵠を射る」は物事の核心や要点を正確に突くことを意味します。「的を得る」と混同されやすく、誤用として取り上げられることの多い表現です。
  • 論陣を張る|「論陣を張る」は、自分の主張を積極的に展開し議論を行うことを意味します。「持論を展開する」と似ていますが、対立する意見に対して論争する場面で使われることが多い言葉です。
  • 物議を醸す|「物議を醸す」は、多くの人の間で議論や批判を呼ぶことを意味します。「議論を醸す」と誤って使われることもあり、正しい使い方を知っておきたい慣用表現です。
  • 人目を引く|「人目を引く」は、人の注意や関心を集めることを意味します。「人目を惹く」と表記されることもありますが、一般的には「引く」が用いられます。
  • 酌み交わす|「酌み交わす」は、互いに酒を注ぎ合って飲むことを意味します。「飲み交わす」との違いや使い分けに迷う人も多く、日本語のニュアンスを理解する上で興味深い表現です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました