「七歩八叉」──二大詩才が生んだ即興詩才のたとえ

おもしろ四字熟語
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詩才に優れた人物を讃える四字熟語「七歩八叉(しちほはっさ)」──。

この言葉は、中国文学史に名を刻む二人の詩人、三国志の英雄・曹操の息子である曹植と、唐代の詩人・温庭筠(おんていいん)にまつわる逸話から生まれたものです。

即興で詩や文を創作する驚異的な才能を象徴するこの表現について、意味や語源、使い方まで詳しく解説していきます。

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七歩八叉の意味とは?

「七歩八叉(しちほはっさ)」とは、即興で詩を作ることができるほど卓越した詩才をたとえる言葉です。

  • 「七歩」は詩人・曹植が七歩のうちに詩を詠んだという逸話に、
  • 「八叉」は詩人・温庭筠が八度腕を組む間に八韻の詩(賦)を作ったという故事に基づいています。

ここでの「叉」は、腕を交差させる、あるいは組み替える動作を意味し、「八叉」は“八度腕を組み替える間に構想を練った”という即興性と集中力の高さを象徴しています。

また、温庭筠が作ったのは「賦(ふ)」と呼ばれる中国古典文学の一形式で、事物や感情を巧みに描写しながら、散文と韻文を交えた構成が特徴です。

七歩八叉の使い方と例文

文学的才能や即興性を賞賛する場面で使われる表現です。

  • 七歩八叉のごとく、彼の詩は瞬時にして人の心を打つ。
  • あの作家の創作力は七歩八叉、まるで泉のように湧き出てくる。
  • 詩吟大会では、七歩八叉の才を見せた若者が会場を沸かせた。

七歩八叉の語源・由来|曹植と温庭筠、二人の天才詩人

「七歩八叉」は、時代を超えて語り継がれる二人の詩人の即興詩作の逸話を融合した言葉です。

七歩 ─ 曹植(そうしょく)の詩才

三国志で知られる魏王・曹操の三男、曹植(192–232)は、「建安の七子」に数えられる天才詩人です。

兄・曹丕との政治的対立の中で、曹植は「七歩のうちに詩を作れ」と命じられますが、即興で「煮豆燃箕(豆を煮るのに箕(まめがら)を燃やす)」の詩を詠み、見事に命を救われました。この逸話は「七歩之才」として有名です。

八叉 ─ 温庭筠(おんていいん)の賦の妙技

唐代の詩人・温庭筠(812?–870)は、「花間派」の創始者とされ、その詞と賦は絶賛されました。

ある試験の場で、温庭筠は八度腕を組み替える間に、八韻からなる見事な「賦(ふ)」を即興で完成させたといわれています。
この「八叉」は、その腕組みの動作と、練り上げた詩の構成力を象徴し、即興文才の高さを伝える言葉となりました。

七歩八叉の類義語・対義語

類義語 意味
七歩之才(しちほのさい) 曹植の即興詩作の才能を指す故事成語
七歩成詩(しちほせいし) 七歩で詩を成す、詩才の卓越さを表す
陳思七歩(ちんししちほ) 曹植(陳思王)の七歩詩から派生した熟語
対義語 意味
無学文盲(むがくもんもう) 学問もなく、文字も読めないこと
浅学菲才(せんがくひさい) 学問が浅く、才能に乏しいこと

七歩八叉の英語表記と意味

英語表記 意味
Instant Poetic Genius 即興で詩を作る天才的な能力

七歩八叉のまとめ

「七歩八叉」は、天才詩人・曹植と温庭筠の即興詩作の逸話に由来する四字熟語です。

文学的創造力の高さや、瞬時にして心を動かす表現力を称える語として、現代でもなお生きた言葉として用いられています。

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