査定額と売出価格と成約価格の違い【失敗しない値付けと見直しの基準】

不動産売却
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はじめに:同じ「価格」でも意味が違う


不動産の価格には査定価格(理論値)売出価格(戦略値)成約価格(実勢値)の3つがあります。混同すると、ムダな長期化手取りの目減りを招きがち。

まずは用語の違いと、初動で勝つ値付けを押さえましょう。

用語の整理:査定・売出・成約(+希望価格)

用語 意味 決まり方 主な用途
査定価格 理論値。取引事例・収益・原価などから算出 不動産会社の試算(複数社比較が前提) 値付けの基準・相場感の把握
売出価格 戦略値。市場反応を最大化するための提示価格 査定を踏まえ、売主と担当が協議して決定 ポータル掲載・広告・内見獲得
成約価格 実勢値。買主と合意した最終価格 交渉・条件調整の結果 資金計画・確定申告の前提
希望価格 売主の希望。根拠が弱いと長期化要因 主観(生活計画・残債など) 初期ヒアリングの共有事項

査定価格はどう作られる?(ざっくり)

手法 内容
取引事例比較法 近隣の成約事例をベースに補正(築年・階数・方角・面積・眺望等)
収益還元法 投資用や賃貸中で活用。家賃と利回りから逆算
原価法 再調達原価−減価の考え方(戸建などで補助的に)

査定は「範囲」で出るのが普通(例:3,050〜3,200万円)。複数社の根拠を比較しましょう。

売出価格の決め方:検索レンジ×初動シナリオ

検索レンジを意識:
ポータルの価格帯(例:2,999万/3,099万)を跨ぐと露出が変わります。
端数の戦略:
「3,080万」「2,980万」など、レンジ内の見つけられやすい数字を選ぶ。
初動シナリオ:
最初の2〜4週は反響の山。ここで内見を集中させる写真・広告を準備。

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初動で見るKPI(目安)

不動産売却におけるKPI(Key Performance Indicator)とは、最終的な売却目標(KGI)達成に向けて、日々の業務の進捗や成果を測るための重要業績評価指標です。具体的には以下のような指標を確認します。

  • PV/掲載クリック率:写真の質と価格の適合度を確認
  • 問い合わせ率:閲覧数に対する問合せの割合
  • 内見化率:問い合わせ→内見に進んだ割合
  • 内見あたりの申込率:2〜3件の内見で申込が入るかがひとつの目安
これらが明らかに弱い場合、価格・写真・広告導線のどこにボトルネックがあるかを特定 → 即修正。

値下げのタイミングと幅(型を決めておく)

  • タイミング:
    初動2〜4週で反響が薄い場合は早期に小幅見直し、8〜12週に第2回見直しの判断。
  • 幅の目安:
    第1回:1〜3%、第2回:3〜5%。検索レンジを跨いで露出が増える幅を優先。
  • 同時にやること:
    写真入替(昼間+広角+眺望)、タイトル・導線の改善、週次レポートの強化。

指値交渉のコツ:値引き以外の“条件”で詰める

  • 価格だけでなく条件を武器に:
    引渡時期・残置物処理・設備保証の範囲・手付金の額などで調整
  • 同時申込(複数オファー)時:
    価格×条件×確度(住宅ローン事前審査済み等)で総合評価
  • 指値の根拠を確認:
    相場・瑕疵・金利環境など、根拠が薄ければ反提案で落としどころを探る

よくある誤解と対策

よくある誤解 対策
とりあえず高く出して、売れなければ下げればいい 初動の山を外すと長期化 → 値引き幅拡大で結局手取り減。初動集中の設計が最重要
値下げは最後の手段 データに基づく小幅見直しは機会損失を防ぐ投資。写真や導線の改善とセットで
リフォームすれば必ず高く売れる 回収見込みを数字で試算。まずは清掃・小修繕・写真で費用対効果を最大化

ミニケース:数字で見る値付け

<査定範囲3,050〜3,200万円の物件。売出3,180万円 → 2週で問合せ少>

写真刷新+3,120万円に見直し → 内見増 → 指値3,080万円に対し、引渡時期の柔軟化・残置物処理の当方負担と引換に3,110万円で成約

初動集中と小幅見直しで、長期化を防ぎつつ手取りを確保できた例。

行動チェックリスト(コピペOK)

□ 複数社の査定根拠(事例・補正)を入手
□ 検索レンジと写真戦略を決めて売出
□ 初動2〜4週のKPI(PV/問合せ/内見)を週次で確認
□ 反響が薄ければ1〜3%の小幅見直し+写真導線改善
□ 指値は条件(時期・残置物・保証)で詰めて手取り最大化

査定 = 基準、売出 = 戦略、成約 = 結果。
数字と初動設計で、ムダな長期化を避けましょう。

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