
「英気を養う」と「鋭気を養う」は、どちらが正しい表現なのでしょうか。どちらも「えいき」と読むため、旅行や休暇のあとに書くときに迷う人も少なくありません。
🔍 結論
- 英気: すぐれた気力・元気・活力を意味し、「英気を養う」という慣用表現で使われる
- 鋭気: 勢いのある鋭い気性や意気込みを意味する
| 言葉 | 意味 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 英気 | すぐれた気力・活力・元気 | 休養・旅行などで気力を回復し、活動に備えるとき |
| 鋭気 | 鋭い気性・盛んな意気込み | 競争・交渉・戦いなどに向かう気迫や意気込み |
この記事では、「英気」と「鋭気」の違いを、辞書の意味や例文を交えながらわかりやすく解説します。また、多くの人が迷う「英気を養う」と「鋭気を養う」の違いについても紹介します。
「英気」とは?意味と使い方
「英気」とは、生き生きと活動しようとする気力や元気、また、優れた気性や才気を意味します。
現在は、仕事や活動に備えて気力を蓄えることを表す「英気を養う」という形で使われることが多くなっています。単に休むだけではなく、十分な休養を取り、次の活動で力を発揮できる状態を整えるという意味を含んだ表現です。

「英気」の使い方例
- 温泉でゆっくり過ごし、仕事に向けて英気を養った。
- 連休中は家族と旅行を楽しみ、十分に英気を養いたい。
- 大きな商談を控え、週末は自宅で英気を養うことにした。
- 決勝戦を翌日に控えた選手たちは、宿舎で英気を養った。
- 長い遠征を終えた兵士たちは、次の戦いに備えて英気を養った。
「英気を養う」は、旅行や睡眠、食事などによって心身の元気を回復させ、次の活動に備える場面で使えます。なお、「英気」は気力や元気を中心とした言葉であり、必ずしも体力だけを指すわけではありません。
「鋭気」とは?意味と使い方
「鋭気」とは、鋭い気性や、勢いの盛んな意気込みを意味します。
相手に立ち向かう強い気迫や、目標を成し遂げようとする勢いを表す言葉です。
「鋭気をくじく」「鋭気に満ちる」のように、戦い、競争、交渉、挑戦などに向かう鋭く強い気勢を表す場面で使われます。

「鋭気」の使い方例
- 若手社員たちは、新しい事業に挑戦しようという鋭気に満ちていた。
- 相手チームは先制点を奪い、こちらの鋭気をくじいた。
- 彼は困難な交渉にも、少しも鋭気を失わずに臨んだ。
- 連敗によって、選手たちの鋭気がくじかれたように見えた。
- 若き武将は鋭気にあふれ、先陣を切る役目を願い出た。
「鋭気」は、穏やかな元気や休養によって回復する活力というより、目標や相手に向かっていく鋭い気迫を表します。そのため、「休暇で鋭気を養う」のように、休養によって気力を蓄える意味で使う場合は、「鋭気」ではなく「英気」を選ぶのが適切です。
「英気」と「鋭気」の使い分け

「英気」と「鋭気」は、どちらも気力に関係する言葉ですが、これからの活動に備える元気なのか、相手や目標に向かう鋭い気迫なのかで使い分けます。
| 表現 | 正しい表記 | 理由 |
|---|---|---|
| 休暇を取ってえいきを養う | 英気 | 次の活動に備えて気力を蓄えるため |
| 試合に備えてえいきを養う | 英気 | 力を発揮できるように心身を整えるため |
| 敵のえいきをくじく | 鋭気 | 相手の気勢や意気込みを弱めるため |
| 若武者がえいきに満ちる | 鋭気 | 戦いに向かう鋭い気迫を表すため |
「英気を養う」は「英気」と「鋭気」のどちら?

休養して元気を取り戻し、次の活動に備えるという意味では、「英気を養う」と書きます。
- 英気を養う: 休養などによって気力や元気を蓄える
- 鋭気をくじく: 相手の鋭い気勢や意気込みを弱める
旅行や温泉、睡眠、趣味などによって心身を休め、再び力を発揮できるようにすることを「英気を養う」と表します。一方、「鋭気」は鋭い気性や盛んな意気込みを表すため、代表的には「鋭気をくじく」のように使います。
迷ったらこう覚える
- 養うのは「英気」: 休養して元気や気力を蓄える
- くじくのは「鋭気」: 相手の鋭い気勢や意気込みを弱める
「休暇で英気を養う」「敵の鋭気をくじく」のように、後ろに続く言葉を手掛かりにすると使い分けやすくなります。
当サイトでは、誤用しやすい語句・慣用句や四字熟語を中心に400本以上の記事を執筆しています。意味や用法は複数の辞書資料を確認のうえ掲載しています。
あわせて読みたい|漢字の使い分けで迷いやすい言葉
「英気」と「鋭気」のように、読み方が同じでも漢字によって意味や使い方が異なる言葉は少なくありません。あわせて確認すると、文章を書くときの使い分けに迷いにくくなります。
コメント