「物議を醸す」と「物議を醸し出す」どちらが正しいの?

誤用しやすい慣用句
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社会人のみなさん、日常会話やビジネスシーンで「物議を醸す」という表現を耳にしたことはありませんか?この慣用句はしばしば「物議を醸し出す」と誤用されがちです。

例えば、ある企業の新政策が「物議を醸し出している」という表現を目にしたり、耳にしたりすることがあります。しかし、これは一般的な誤用であり、正しくは「物議を醸す」と表現します。

この記事では、この慣用句の正しい意味、使用例、語源、そして誤用される理由について、カジュアルに解説していきます。

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正しい理解:「物議を醸す」とは何か?

「物議を醸す」とは、ある行為や発言が原因で、人々の間に賛否両論や大きな議論を引き起こすことを意味します。この表現は、主にネガティブな影響を指す場合が多いです。

具体的な例

  1. 政治家が公の場で行った政策に関する発言が、SNSを通じて広まり、賛成派と反対派の間で激しい議論を引き起こした。この場合、「政治家の発言が物議を醸した」と表現されることがあります。
  2. 新しい教育制度の導入が発表され、その内容について教育関係者や保護者の間で大きな議論が巻き起こった。このような状況では、「教育制度の改革が物議を醸す」という表現が適切です。
  3. ある企業が展開した広告キャンペーンが、意図せず社会的な問題に触れてしまい、公衆の間で賛否の意見が交わされた。このような場合に、「企業の広告キャンペーンが物議を醸した」と言えます。

語源から学ぶ:「物議を醸す」の由来

「物議を醸す」は、ある出来事や発言が多くの人々の間で議論や批判を呼び起こし、社会的な関心や波紋を広げることを意味する表現です。この言葉の中核となる「物議」と「醸す」には、それぞれ古くからの意味と語感があります。

「物議」とは「物事に関する議論」や「世間の批判・論争」を意味する言葉で、明治時代ごろから使われるようになった比較的新しい熟語です。「物」は事柄、「議」は議論を意味し、「物議」は直訳すれば「ある物事に関する議論」となります。

一方、「醸す」は本来「酒や味噌などを発酵させてつくる」ことを指す言葉です。そこから転じて、ある雰囲気や感情、状態を「生み出す」「作り出す」という意味で比喩的に使われるようになりました。

つまり「物議を醸す」とは、「議論を発酵させる=人々の間に自然と議論や論争が生じて広がっていく」様子を表す表現なのです。この「醸す」という語のもつ、じわじわと広がるニュアンスが、まさに論争が一気に燃え上がるというより、波紋のように広がっていく現象をよく捉えています。

今日では、ニュース記事の見出しや報道番組などでも頻繁に登場し、芸能人の発言から政治家の行動に至るまで、何かと注目を集める事案に「物議を醸す」という言葉が使われています。

誤用の背景:なぜ「物議を醸し出す」と間違えるのか

「物議を醸し出す」と誤用されるのは、恐らく「醸し出す」という言葉の響きが強調され、よりドラマティックに聞こえるからでしょう。

しかし、正確な表現としては、「物議を醸す」が適切です。「醸し出す」は本来、特有の雰囲気や特徴を自然に発散させる意味で用いられます。

そのほか、「物議を呼ぶ」とも言われますが、「物議を醸す」が正しい慣用句です。

結論:「物議を醸す」正確な日本語の重要性とは

この記事では、「物議を醸す」という慣用句の正しい使い方と、よくある誤用「物議を醸し出す」について解説しました。

「物議を醸す」は、何かが原因で大きな議論や賛否両論を生み出す状況を指します。語源は酒造りからきており、誤用される主な理由は、言葉の響きにあります。

ビジネスシーンや日常会話でこの表現を使う際は、正しい形を心がけましょう。言葉の正確な使用は、コミュニケーションをより豊かにし、相互理解を深める一助となります。

この記事が、みなさんの言葉遣いの一助となれば幸いです。正確な日本語を心がけ、より良いコミュニケーションを目指しましょう。

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