「口をつぐむ」と「口をつむる」どっちが正しい?意味の違いと使い方を徹底解説!

誤用しやすい慣用句
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会議で不都合なことを聞かれると、「それにはお答えしかねます」と口をつぐんでしまう人がいます。ところが、稀に「口をつむる」と言ってしまう方も……。

一見するとどちらも“話をしない”という意味で通じそうですが、実はこの「口をつむる」は誤用。正しくは「口をつぐむ」です。

今回はこの「口をつぐむ」という表現について、正しい意味や語源、使い方の具体例、そして「口をつむる」との違いまで詳しく解説していきます。

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「口をつぐむ」の正しい意味と使い方

「口をつぐむ」とは、話すことをやめて黙る、沈黙を保つという意味を持つ慣用句です。自らの意思で話さない態度をとるときに用いられます。

なお、「つぐむ」という動詞自体が「口や唇を閉じる、あるいは閉じたままにする」という意味を持ちます。「口を閉じる」と言い換えてもよい場面が多いですが、「つぐむ」にはより「意図的に黙る」というニュアンスが含まれるのが特徴です。

正しい使用例

1.会議での発言を控える場面

上司からの厳しい指摘に、彼は言い返すこともなく口をつぐんでいた。

2.子どもが叱られて黙り込む様子

いたずらを注意された子どもは、口をへの字にして口をつぐんでしまった。

3.意見を控える外交的表現

問題の核心に触れた質問に対し、大臣は終始口をつぐんだままだった。

「口をつぐむ」の語源とは?

口をつぐむの語源「口をつぐむ」は、漢字で「口を噤む」と書きます。この「噤む(つぐむ)」という言葉は、日本語に古くからある動詞で、「口を閉じる」「黙る」という意味を持ちます。

「噤」という字は、「口」と「禁」からできており、もともと『口をとざして言葉を禁じる』という意味を表します。つまり、口を閉ざして発言を控える様子を形にした漢字なのです。

「つぐむ」はこの意味にぴったり合う言葉として日本語で使われてきたもので、「噤む」という漢字をあてるようになりました。したがって「口をつぐむ」は、自分の意志で口を閉じて沈黙するという行為を示す表現です。

なぜ「口をつむる」と誤用されるのか?

「口をつぐむ」が「口をつむる」と誤って使われる理由には、いくつかの要因が考えられます。

  • 「つぐむ」という動詞が現代ではあまり使われないため、耳慣れない:「口をつぐむ」以外で「つぐむ」を目にする機会は少なく、誤って別の言葉に置き換えてしまいやすい。
  • 「つむる」という言葉が一見それっぽく聞こえる:例えば「瞑る(つむる)=目を閉じる」という動詞の存在から、口も“つむる”とするのが自然に思えてしまう。
  • 話し言葉では音が似ている:「つぐむ」と「つむる」は音の響きが近く、特に早口や口語表現の中で混同が生じやすい。

これらの理由から、「口をつむる」が意味的にも納得できてしまい、誤用として広がってしまうのです。

まとめ:「口をつぐむ」は意識的な沈黙を表す言葉

「口をつぐむ」は、自ら進んで黙る、発言を控えるという意味のある慣用句です。日常生活でもビジネスシーンでも、無言の意思表示や沈黙の姿勢を伝えるうえで有効な表現です。

一方で、「口をつむる」は「目をつむる」との混同から生じた誤用であり、辞書などには載っていません。正確な言葉を使うことは、ビジネス文書や公式な場面での信頼性にもつながります。

もしこれまで何気なく「つむる」と言っていた方がいれば、今日からぜひ「つぐむ」と使いましょう。意識的に言葉を選ぶことこそが、伝える力を磨く第一歩です。

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