
「既成概念」「既製品」──どちらも「きせい」と読みますが、漢字を間違えやすい言葉です。
「既成」と「既製」は、どちらも「すでにある」という共通した意味を持つ言葉です。しかし、何について使う言葉なのかが異なります。
💡 結論
- 既成: 事柄や考え方がすでに成立していること
- 既製: 製品があらかじめ作られていること
| 言葉 | 意味 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 既成 | 事柄や考え方がすでに成立していること | 既成概念・既成事実・既成秩序など |
| 既製 | 製品があらかじめ作られていること | 既製品・既製服・既製カーテンなど |
この記事では、「既成」と「既製」の違いを、具体的な例を交えながらわかりやすく解説します。
リンク
「既成」とは?意味と使い方
「既成」とは、事柄や考え方が、すでに成立していることを意味します。
「既」は「すでに」、「成」は「成り立つ」という意味です。そのため、考え方や制度、事実など、形のない事柄について使われます。

「既成」の使い方例
- 既成概念にとらわれず、新しい発想を大切にする。
- その話は既成事実として扱われてしまった。
- 二人は結婚を前提に既成事実を作ろうとした。
- 社会の既成秩序に疑問を投げかけた。
- 既成の制度を見直す議論が進んでいる。
リンク
「既製」とは?意味と使い方
「既製」とは、製品があらかじめ作られていることを意味します。
「既」は「すでに」、「製」は「作る・製造する」という意味です。そのため、注文を受けてから作るのではなく、服や家具、食品など、あらかじめ製造・販売されている製品について使われます。

「既製」の使い方例
- 既製品ではサイズが合わなかった。
- スーツは既製ではなく、オーダーメイドで仕立てた。
- 既製服を購入して、そのまま着用した。
- 窓のサイズに合う既製カーテンを選んだ。
- この部品は既製品なので、すぐに取り寄せられる。
リンク
「既成」と「既製」の使い分け
「既成」は事柄について、「既製」は製品について使います。
| 表現 | 正しい表記 | 理由 |
|---|---|---|
| きせい概念 | 既成 | 考え方についていうため |
| きせい事実 | 既成 | 事柄についていうため |
| きせい秩序 | 既成 | 社会の仕組みについていうため |
| きせい品 | 既製 | 製品についていうため |
| きせい服 | 既製 | 製品についていうため |
| きせいカーテン | 既製 | 製品についていうため |
迷ったらこう覚える
- 既成: 事柄や考え方について使う
- 既製: 製品について使う
「既成概念」「既成事実」のように、考え方や事実などの事柄には「既成」を使います。
一方、「既製品」「既製服」のように、あらかじめ作られた製品には「既製」を使います。
事柄なら「既成」、製品なら「既製」と覚えると、迷いにくくなります。
◆この記事について
当サイトでは、誤用しやすい語句・慣用句や四字熟語を中心に500本以上の記事を執筆しています。意味や用法は複数の辞書資料を確認のうえ掲載しています。
あわせて読みたい|漢字の使い分けで迷いやすい言葉
「既成」と「既製」のように、同じ読み方でも漢字によって意味や使い方が異なる言葉は少なくありません。あわせて読むことで、より正確な日本語表現が身につきます。
コメント