
「御の字」(おんのじ)という言葉、皆さんは正しく使えていますか?
実はこの言葉、日常会話でよく使われるものの、意外と誤解されていることが多いんです。今回は、「御の字」の意味と使い方、誤った例と正しい例をご紹介します。
例えば、大きな成果を望んでいたプロジェクトで小さな成果しか得られなかった時、残念に思いながら「まあ、これで御の字か…」と言ったことはありませんか?
実はこれ、誤用なんですよ。
「御の字」を間違えていませんか? – よくある誤用例とその訂正
日常会話でしばしば耳にする「御の字」。しかし、多くの人が「御の字」という言葉を、満足度が低い結果や期待外れの状況に対する妥協や納得の意味で使っています。
たとえば、「期待したほどではないが、これで満足しなければならない」というニュアンスで使用されることが多いです。
しかし、これは「御の字」の本来の意味とは異なります。ここでは、このような誤った使い方について説明します。
- 達成感が低い場合の使い方: 「この小さな成果で御の字とは言えない」のように、物足りなさを表現する時に使われるが、本来の意味とは異なる。
- 不本意な妥協を表す時: 「この条件で仕事を引き受けるのは御の字だ」というように、不満足ながら妥協したときの表現として使われることもあるが、これも誤用。
- 皮肉や不満を込めて: 例えば「この少ない給料で御の字だと思えと?」といった皮肉混じりの文脈で使用されることもあるが、これも本来の意味からは外れている。
「御の字」の正しい使い方とは? – 意外と知らない正しい例示
「御の字」という慣用句の正しい意味は、一般的な誤解とは異なり、期待以上の良い結果や幸運に対して使われる表現です。つまり「大変ありがたい」という意味で使われる言葉です。
- この言葉は、予想を上回る良い事態や、予想外の幸運に出会った時の満足や感謝の気持ちを示すために用いられます。
- 例えば「何も得られないかと思ったが、意外な利益があった。これはまさに御の字だ」といった状況で適切に使用されます。
このセクションでは、このように「御の字」を正しく使う具体的な例をいくつか紹介し、その正しい使い方を理解していただきます。

- 満足や感謝を表す: 「この仕事ができただけで御の字だ」というように、予想以上の結果や幸運に対する満足感や感謝を表現する。
- 想定外の良い結果に: 「交渉がうまくいき、予想以上の条件が得られた。まさに御の字だ」のように、期待以上の成果や結果に対する喜びを示す。
- 幸運やラッキーな状況を強調する時: 例えば「難しい試験に合格できた。これは御の字だ」という使い方。予想外の好結果に対する感謝や喜びを表す。
「御の字」の起源と歴史 – 意外な語源を知ろう

江戸時代に遊女が「御の字」と言っていたことが語源と言われています。
この遊女が使っていた言葉を「遊里語(ゆうりご)または、くるわことば、さとことばとも呼ばれます。」といい、お金を出してくれる上客に対して、敬意を表すために「御」を付けて「御の字」と言っていました。
転じて、「御の字」は非常にありがたいもの、感謝したい心境という意味で使われるようになり、現代へと受け継がれていきました。これが「御の字」の由来となります。
まとめ:「御の字」を使って感謝を表現しよう!
この記事では、「御の字」の正しい意味と誤った使い方を解説しました。
多くの人が誤解しているこの慣用句ですが、正しい意味を知ることで、より豊かな表現が可能になります。
日常生活での会話やビジネスシーンで、「御の字」を使って、適切に感謝や満足を表現してみてください。
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